寮通信
第202回「自転車で帰省」(2021/05/19 電気通信大2年 大谷史弥)
僕、大谷史弥と坂本堅藏は大学生特有の長い春休みを利用して東京から約670キロ離れた和歌山まで自転車で帰省に挑戦しました。
長距離自転車旅行とキャンプの経験がある坂本君と出発3日目前から準備を始めた僕。
想定外のハプニングが多発したこの旅で、出発の2日前に買った自転車と夏用の寝袋で果たして完走することができたのかを読んでいただけると幸いです。
1日目
この日の目的地は神奈川県御幸が浜。初日ということもあって順調に目的地まで到着し、この日は砂浜にテントをはりました。実は僕は人生初キャンプでテントの貼り方など全く分かりませんでしたが坂本くんが頑張ってくれたおかげで何とか寝床につくことができました。しかし僕は重度の花粉症持ちでテントでは全く花粉を防げず息苦しくて全く眠ることができませんでした。一方の坂本くんは『砂浜はベッドより寝やすい』などと訳の分からないことを言ったかと思うとすぐに隣で爆睡し始めせいで、寝れないのに物音もたてれない地獄のような夜になりました。
2日目
前日の疲れと睡眠不足を引き継ぎながら2日目は箱根山を越えることを目標とします。
標高880mの急勾配は自転車ではのぼれないため、約4時間かけて押して登ります。頂上につくと箱根山は天候が崩れまさかの防雨風。命の危険を感じながらなんとか下山。ふもとに着くとすぐに温泉で疲れを癒しました。この日は携帯の充電も兼ねてネットカフェで泊まっためゆっくりと眠ることができました。
3日目
前日の到着が遅かったため気がつきませんでしたがなんと富士山の絶景が!前日の箱根でギリギリになった体力をなんとか富士山の絶景パワーで静岡県島田市まで走り切りました。
4,5日目
4日目の夜。この日は公園で野宿していると夜の2時ごろ寒くて目が覚めてしまいました。
この日の気温は6度で当然冬用の寝袋が必要でした。しかし僕は安いという理由から夏用の寝袋を買ってしまいました。結果、シャツ2枚、トレーナー、ジャージ、ジャンバー、レインコート、寝袋の8枚を来てもまだ寒くて全く眠れず朝までずっと凍えているという悲惨な夜になってしまいました。一方どこでも寝れることが自慢の坂本くんは以前から自慢していた3万円の寝袋でぬくぬくと眠っていました。4,5日目は疲れからリタイアしたいと何度も考えましたが、もう後には引けない場所まできてしまったため根性で名古屋まで走りきりました。
6日目
この日は名古屋で観光しました。名古屋港水族館、名古屋城を観光してのち味噌カツを食べて四日市コンビナートの夜景を見るために三重県まで入りました。三重県のネットカフェに着いたのは午前1時ぐらいになってしまいましたが、名古屋観光は初めてということもあって充実した1日になりました。
7日目
この日は三重県の伊賀市で宿泊する予定でした。しかしコロナの影響で24時間のネットカフェやカラオケがどこもあいておらず、雨が降っていたためテントもはれないことがわかりました。どうしようか途方に暮れていた時、立ち寄った銭湯の池澤湯さんのご好意で何と銭湯に泊めてくれることになりました!旅の出会いの感動しながらラストスパートに向けてゆっくりと休みました。
8,9日目
池澤湯さんと名残惜しい別れをした後、奈良県まで順調に自転車を走らせ8日目はネットカフェで一泊して、9日目の朝、ようやく和歌山の標識が!
ずっと知らない道を走ってきたのにだんだんと知っている道になっていく感動を感じながら9日目の夕方、ついに懐かしい我が家に帰ってくることができました。長かった旅がようやく終わりました!
所要時間なんと9日間!すごく思い出に残る旅となりました!
ぜひ皆様も機会があれば自転車で帰省してみてはいかがでしょうか。
ちなみに東京の寮まで自転車で帰るという話も出ましたが、流石に疲れるため普通に夜行バスで帰ってきました。